病院事業管理者年頭のごあいさつ(令和2年)

1月10日、山形県病院事業局 大澤賢史 病院事業管理者による職員に向けての年頭あいさつが行われました。
その内容をご紹介します。

皆さん、新年明けましておめでとうございます。

新しい年、令和2年がスタートいたしました。
昨年は「平成」の時代が終わり、「令和」が幕を開けた年でありました。令和での初めての新春を今迎えていることになります。
 職員の皆さんも清々しい気持ちで新たな年を迎えられたことと思います。

今年の干支(えと)は子(ね、ねずみ)です。十干・十二支でいうと庚子(かのえね、こうし)となります。
子(ねずみ)という字は、新しい生命が種子の中に萌(きざ)し始める状態を表しているといわれています。また、子(ねずみ)は十二支の一番最初にくる生き物で、子年(ねずみどし)は、新しい物事のサイクルが始まる年になると考えられており、新しいことに取り組むのにふさわしい年であると思います。
皆さんも小さなことでもいいですから、何か一つ新しいことに取り組んでみてはいかがでしょうか。

 こころの医療センターは、地域の精神科医療の基幹病院として、また、精神科救急医療、児童・思春期精神科医療、心神喪失者等医療観察法への対応、災害拠点精神科病院などの拠点としての機能を有し、県民の安全、安心に応え、県民医療を守り支えています。
 また、精神科専門医制度における研修基幹施設として、専攻医の確保など、本県の精神科の医師確保に大きく貢献しています。
 神田院長のリーダーシップのもと、須貝副院長、看護部長の伊藤副院長、そして、事務局長の菅原副院長をはじめ、職員の皆さんには、日ごろ、生命(いのち)と健康を守る第一線で御尽力いただき、深く感謝申し上げます。

 さて、昨年を振り返りますと、国内では、5月1日に天皇陛下が御即位され、新しい令和の御代が始まりました。また、ラグビーのワールドカップでは、
「One-Team」を合言葉に日本チームがベスト8に進出し、明るい話題となったことは記憶に新しいところです。
こころの医療センターでは、8月に全国自治体病院協議会精神科特別部会の総会・研修会を主催し、全国から集まった約300人の精神科病院関係者が一堂に会し、盛会であったと伺っております。日々の診療等の合間を縫って、プログラムの策定や講師の選定、依頼など、ご苦労が多かったことと思います。
 また、9割を超える非常に高い病床利用率を維持している一方で、入院中から退院後まで切れ目なく患者さんを支援し、福祉施設等とも連携しながら、入院患者の早期退院や地域移行支援に取り組んでいただいております。

 患者さんへの対応にも大変ご苦労の多い中、職員の皆さんには、日々、地域住民の皆さんに良質な医療を提供し続けていただいております。皆さん一人ひとりの尽力に、心より敬意を表します。
 こころの医療センターでは、医師の方々をはじめ、看護師、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、管理栄養士、臨床心理士、精神保健福祉士、作業療法士、各種技能員、そして事務職員の方々と、様々な職種の皆さんが働いています。
私にとって、皆さん一人ひとりが、県立病院を支える貴重な人財であり、宝であります。様々な制約もありますけれども、皆さんがこころの医療センターの職員として誇りをもって、患者さんに最良の医療サービスが提供できるよう心を砕いていきたいと考えています。

現在、病院事業会計は深刻な資金不足に陥っており、非常に厳しい状況にあります。平成30年度には、10年間で資金不足を解消する「資金不足等解消計画」を策定して、総務省から医療機器の更新や病院施設の整備に必要な起債を認めてもらったという状況にあります。
県民の皆さんに持続的に安心・安全・信頼の医療を提供するためには、引き続き、経営健全化に取り組まなければなりません。
新しいことへの挑戦に相応しい子年(ねずみどし)に、難局を乗り越え、一致団結して進んでまいりましょう。

今年もよろしく、お願いいたします。