運営方針

平成30年度 こころの医療センター運営の基本方針

 精神科医療の基本的な考え方は、現在、入院医療主体から地域保健・医療・福祉を中心としたものに大きく転換しています。一方、社会環境の変化などによるうつ病などのストレス関連疾病や不登校、発達障害など子どもの心の病、さらには高齢社会を反映した認知症など精神科医療に求められるニーズが多様化している状況にあります。
 このような精神科医療を取り巻く環境の変化に適切に対応するため、本年度は以下のミッション・ビジョンを持ち、4点の経営方針に重点的に取り組みます。

1.ミッション(使命・役割)

  • 県全域を対象とした精神科医療の基幹病院としての役割を積極的に果たします

2.ビジョン(目指す姿)

  • 平成27年3月に移転改築した病院を円滑に運営し、精神科救急医療、児童思春期精神科医療、心神喪失者等医療観察法への対応などの政策的医療を推進します。

3.経営方針と重点項目

質の高い医療の提供

  1. 安全、安心、信頼の医療の提供
    多職種によるチーム医療の推進とクリニカルパスの積極的な運用
    医療安全に係る報告事例の分析による再発防止策の立案・実施
    患者の権利を尊重し、患者満足度調査等の実施により、患者や家族の視点に立った医療の提供
  2. 県立病院の役割を踏まえた医療の提供
    精神科救急患者の24時間365日受け入れ体制と集中的な治療による早期退院の促進
    発達障がいなど児童思春期の精神疾患に対する多職種による専門的治療の実施と関係機関との緊密な連携
    心神喪失者等医療観察法に基づく適切な病棟運営とチーム医療の充実による社会復帰の実現
    クロザピンの積極的な導入や修正型電気痙攣療法の施行等による先進的医療の実施

人材の確保と育成

  1. 医師確保対策と定着の推進
    新専門医研修基幹施設としての病院の魅力PRによる専攻医を含む医師確保対策の推進
    精神保健指定医及び精神科専門医の資格取得に向けたきめ細かな指導による定着の促進
  2. 職員の資質及びモチベーションの向上
    認定看護師の計画的な養成と、病院内外での活動の促進
    公認心理師、NST専門療法士などの専門資格の取得と専門性を生かした医療の提供

医療連携・機能分担の推進

  1. 医療機関及び介護・福祉施設、在宅医療との連携
    近隣総合病院との協力関係の強化による、互いの特長を生かした質の高い医療の提供
    福祉施設等との連携による入院患者地域移行・地域生活支援の推進
  2. 大学及び県立病院間の連携強化
    初期研修医の積極的な受け入れ

経営の改善

  1. 安定した収益の確保
    精神科専門療法の拡充及び各種加算の積極的取得、請求漏れ防止
    長期入院患者の社会復帰・地域移行の促進と計画的な退院調整による効率的な病床利用
  2. 医業費用の効率化
    後発薬の積極的な採用による薬剤費の削減、電子カルテの円滑な運用による業務の効率化
  3. 個人医業未収金対策の強化
    障がい福祉制度等の活用支援や退院時請求の推進による未収金発生の防止