病院事業管理者訓示【令和8年度】

4月3日、阿彦 忠之 山形県病院事業管理者による職員に向けての年度初めの訓示が行われました。
その内容をご紹介します。
春らしい暖かい日が続き、桜の開花も間近という季節になりました。年度が変わり、また新たな気持ちでこの4月を迎えたことと思います。異動により、フレッシュな顔も拝見されますので、改めて県立病院の使命、ミッションを申し上げます。我々のミッションは「県民に安心・信頼・高度の医療を提供し、県民医療を守り支える」ことです。
県立病院は、中央、新庄、河北、こころの医療センターの4つで、県全域あるいは地域における基幹的な病院として、高度・専門医療や救急医療などを提供しているほか、在宅復帰を促進する回復期医療など、各県立病院の役割に応じた医療を提供しております。
その中でも、こころの医療センターは、県内唯一の公立精神科病院として、精神科救急、児童思春期精神科医療、医療観察法への対応など、政策的精神科医療を提供しております。神田院長をはじめ、こころの医療センターの職員の皆さんには、県民の生命と健康を守る第一線で、日々御尽力いただき、感謝申し上げます。
昨年度は、県立病院の危機的な経営状況を受けて、各病院と本局に「経営健全化ワーキングチーム」を立ち上げ、収益の確保と費用の削減に向けて様々な方策を検討してきました。こころの医療センターでは、病院全体の病床利用率目標に加えて、病棟ごとの利用率目標を設定するなど、職員の皆さんも危機意識を持っていただきました。病院全体の病床利用率は90%を超え、入院・外来収益も、令和6年度の実績を上回って推移しましたが、更なる利用率向上を期待しております。
一方で、物価高騰や人件費の上昇に伴い、材料費や委託料が上昇するなど費用も増加したことから、収支の改善効果が限定的であることも事実です。

それでも病院運営を維持できているのは、一般会計から多額の支援をいただいていること、言いかえれば県民の皆さんから支えられているからこそであります。そうしたことにも意を用いて、日々の業務にあたっていただきたいと思います。
さて、今年度は診療報酬が改定され、平均で2.41%の増額となります。診療所よりも病院の方が物価高騰の影響を受けやすいことを踏まえ、病院に手厚く配分されるような改定内容となっております。各病院でも、新たな施設基準や加算がないかなど、本局とも連携しながら検討し、改定による増収効果を最大化できるようお願いします。

また、経営改善あるいは働き方改革に向けては、業務効率化による時間外勤務の縮減も有効であります。県立病院では、河北病院を皮切りに、総合医療情報システムの更新を進めておりますが、今年度はこころの医療センターでもシステム更新に向けて仕様を検討し、構築に着手することとしております。更新を機に、仕事のプロセス見直しやデジタル化を推進し、業務効率化や患者サービスの向上などを図っていただきたいと思います。
一方、システムの更新やデジタル機器の導入が進んでも、医療を提供する要はやはり「ヒト」であります。病院事業局では、「特定事業主行動計画」を改定し、あらゆるハラスメントの撲滅や男性の育児休業取得率の向上を目指します。また、主に看護師の離職防止を目的とした新たな相談窓口を設置するなど、働きやすい職場環境づくりに努めてまいります。
最後になりますが、神田院長のリーダーシップのもと、病院のミッションである「県全域を対象とした精神科医療の基幹病院としての役割を積極的に果たす」ため、「病院機能の強化と精神科救急医療、児童思春期精神科医療、心神喪失者等医療観察法への対応などの政策的精神科医療を推進する」というビジョンの達成に向けて、職員一丸となって取り組んでいきましょう。

今年度も、よろしくお願いいたします。